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肝炎・ウイルス性肝炎

急性肝炎

急性肝炎の原因

急性肝炎の原因のほとんどはウイルス感染となり、日本人の肝炎患者の約80%以上が肝炎ウイルスが原因とされています。

肝炎ウイルスにはA型、B型、C型、D型、E型、G型、TT型があり、日本の急性肝炎の約4割がA型肝炎ウイルスによるもので集団発生する「流行性肝炎」の部類に入ります。

急性肝炎の原因またB型肝炎ウイルスは血液感染が原因となるため、血液による傷口感染、輸血や出産時の母子感染、不特定多数の性交渉によって感染していきます。

B型肝炎に感染した人のみD型肝炎への感染の可能性あり、劇症肝炎へ移行する可能性があるのですが日本ではほとんど見られません。

B型肝炎ウイルスと同じくC型肝炎ウイルスも血液から感染しますが、B型肝炎ウイルスのように感染力が強くないため、ほとんどは輸血が原因とされています。

感染しても症状が出にくいため、いつの間にか治っていたり、反対に成人の感染者の7~8割は慢性化してしまうといわれます。

ウイルス性ではない肝炎の原因

このように急性肝炎のほとんどは肝炎ウイルスが原因ですが、その他の原因としてアルコール性のもの、薬剤の副作用によるもの、またアレルギー反応が原因の場合もあります。

また、ストレスによる免疫力の低下による肝炎ウイルス以外のウイルス(EBウイルスやヘルペスウイルス、サイトメガロウイルスなど)への感染も急性肝炎の原因となります。

これらは肝炎ウイルスと違ってウイルスが肝臓以外の場所で増殖するため、ウイルス感染症の症状の一部ということになります。

この他、いずれの原因にも当てはまらない病原体の正体がはっきりしない急性肝炎も存在しており、原因究明が期待されます。

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急性肝炎の症状

急性肝炎とは、主にウイルス性の肝炎のことで、現在A型肝炎・B型肝炎・C型肝炎・D型肝炎・E型肝炎・G型肝炎の6種類が認められています。

急性肝炎の症状それぞれウイルスの種類によって潜伏期間や感染経路は様々になります。また症状については、自覚症状のないものから重症化するものまであります。

大ざっぱに症状を分けるとA型とC型肝炎は比較的に軽めですが、B型とE型肝炎は重症化する恐れがあります。

また、B型とD型肝炎に同時感染してしまった場合はさらに症状が重くなるといわれます。

初期症状はインフルエンザのような風邪の症状が多く、風邪かと思ったらじつは急性肝炎だったというケースも少なくありません。

主な初期症状は発熱・咽頭痛・頭痛等ですので、この時点で急性肝炎と診断することは難しいかもしれません。

その他、食欲不振、吐き気、嘔吐、発熱、右側腹痛(肝臓の位置)、全身の倦怠感、また喫煙者はたばこが美味しく感じないといったことも典型的な症状で、これらの症状は突然現れます。

B型肝炎の場合、関節痛やかゆみを伴う蕁麻疹の症状が現れることがあり、A型肝炎の場合は便色が薄くなったり、全身のかゆみが症状として現れることがあります。

黄疸(おうだん)の症状

多くの場合、数日経つと尿の色が濃くなり、黄疸が出始めます。黄疸とは手足や皮膚、分かりやすいのが白目部分で黄色っぽくなる症状です。

黄疸が重症の場合は、絶対安静にて肝臓の働きが正常に戻るまでは入院します。

黄疸は1~2週間がピークとなり、その後2~4週間ほどでなくなります。

通常、入院期間は数日程度で食欲も回復し、黄疸がなくなれば肝数値が正常でなくても職場復帰が可能になります。

急性肝炎は酷く無ければ、放っておいても自然に治るものといわれていますが、まれに大人のB型肝炎では重症化して肝不全となり、危険な場合があるので注意が必要です。

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慢性肝炎

慢性肝炎の症状・原因・治療

慢性肝炎とは、肝臓の炎症が最低6カ月以上持続している状態を指します。

原因は、B型・C型肝炎ウイルスからがほとんどとなり、B型肝炎では5~7%が慢性化し、C型急性肝炎の75%以上が慢性化すると言われています。

ちなみに、A型、E型肝炎からは慢性化することはありません。

その他、薬物の長期服用、ウィルソン病、アルコール性肝炎、脂肪肝等が原因となることもあります。

慢性肝炎は初期症状が非常に分かりづらく、患者の2/3は肝硬変になるまで自覚症状が感じられないと言われています。

そんな中で見られる症状としては、倦怠感、食欲不振、疲労、微熱、上腹部の不快感などが上げられますが、痛みや黄疸の症状は稀になります。

肝硬変の合併症が現れてくると、脾臓の肥大、くも上血管腫、手掌紅斑、腹水などの症状がみられ、肝機能の低下による肝性脳症なども現れます。

若い女性に見られるのが自己免疫性肝炎ですが、全身症状がみられ、ニキビ、無月経、関節痛、甲状腺や腎臓の炎症、貧血などが見られます。

慢性肝炎自己免疫性肝炎の場合、投薬治療をしますが治療を中止すると再発する可能性があるので、多くの人が薬を生涯服用し続けることになります。

B型、C型ウイルスによる慢性肝炎の治療では、基本的に抗ウイルス薬のインターフェロンが使用されます。

インターフェロン治療では副作用が出ることが多く、状況によっては医師とよく相談しながら使用することが大切になります。

肝臓の働きを助けるための肝庇護剤や漢方薬を併用して、色々な組み合わせで治療が進められていきます。

腹水などの合併症が出ている場合は、食事制限や床上安静に加え、投薬によって症状を抑える工夫がされます。

日本肝臓学会では「慢性肝炎診療のためのガイドライン」という冊子が発行されており、新薬を使っての治療を含め、各症状に合わせてのガイドラインが記されています。

劇症肝炎

劇症肝炎とは、急性肝炎の中でも重症となり、肝細胞の破壊が急激に進んでしまい、黄疸、腹水、肝性脳症等の症状が出ている状態をいいます。

原因としては、肝炎ウイルスの感染、薬物アレルギー、自己免疫性肝炎などが考えられ、日本ではB型肝炎ウイルスによるものが全体の40%といわれています。

劇症肝炎初期症状は、風邪のような症状で、発熱、筋肉痛、全身の倦怠感、食欲不振などが見られますが非常にわかりにくく、黄疸がみられるようになったり、尿の色が濃くなってから初めて病気に気づくケースが多いようです。

急性肝炎の症状から、8週間以内に肝性脳症を発症し、肝機能不全を表す血液生化学検査の「プロトロンビン時間」が40%以下を示した場合、劇症肝炎と診断されます。

肝性脳症が現れるとうわごとを言ったり、興奮・錯乱状態となり、意味不明な言動があったりします。

さらに進行すると肝性昏睡が起こり、目覚めなくなるといった状況になります。

劇症肝炎の治療と死亡率

ウイルス性肝炎が原因の場合は、インターフェロンを使った抗ウイルス療法が行われます。

一方、自己免疫性肝炎や薬物アレルギーによる劇症肝炎の場合には、副腎皮質ステロイドを点滴する治療が行われます。

また感染症や脳浮腫などの合併症が起こらないように、人工肝補助(血漿交換など)を行うこともあります。

1998年~2009年のデータによると劇症肝炎の場合、症状が現れてから10日以内に肝性脳症が現れた場合を急性型と呼ばれ、死亡率は約50%となります。

また、症状が現れてから11日~56日以内に肝性脳症が現れた場合を亜急性型と呼び、死亡率は約80%にも上り、予後は良くありません。

しかし、肝移植を受けた場合には約80%が救命されているというデータがあります。

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非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

非アルコール性脂肪肝炎は、よくNASH(Non-alcoholic steatohepatitis)という病名で知られてきています。

通常多くの場合、肝炎はアルコールの多量摂取による脂肪肝が原因となり発症しますがNASHの場合では、アルコール摂取しない人に肝臓に脂肪が蓄積し、アルコール性肝炎とおなじ組織像(脂肪沈着、マロリー体)が見られるのが特徴です。

アルコール性の場合は、アルコールの摂取そのものが原因ですが、NASHの場合では食事からのエネルギーが多く、肝臓への脂肪酸の量が多いことが原因と言われています。

初期症状はほとんどなく検査で発見されることが多いようです。

自覚症状がないことから、長く放置していると様々な症状が出てきた頃には、肝硬変にまで進行していたということも少なくありません。

非アルコール性脂肪肝炎,NASH肝機能が低下してくると、食欲不振、体重減少、疲労感や倦怠感、顔色が浅黒い、下痢や腹痛、肝臓周りの痛み、様々な場所からの出血、女性化乳房、生理が来ない、手掌紅斑等の様々な症状が現れます。

NASHの治療では、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善といったものが主流になり、合併症として良くみられる高脂血症や糖尿病の治療と共に、肝臓病に対する薬が投与されることがあります。

脂肪肝の段階で治療を始めれば比較的簡単に完治することができますが、非アルコール性脂肪肝炎になると肝硬変や肝がんへの移行リスクが高いといわれている為、定期的な検診が予防への鍵となることは言うまでもありません。

NASHは日本ではまだ新しい疾患概念ですので様々なデータを収集し、研究が進められている段階であるものの、食事の西洋化とともに今後増えてくる疾患だと予想されています。

B型肝炎

B型肝炎の症状

肝臓疾患は基本的に症状が現れにくいものです。

そのようなことからB型肝炎の自覚症状に気付かず、本人が知らないうちに治ってしまっていることも少なくありません(一過性感染)。

その場合、ウイルスは完全に消えてしまい再び感染することはありません。

B型肝炎の症状しかし、約5%~10%の人は肝炎を発症し、劇症化する場合もあります。

劇症化した肝炎は、肝硬変や肝臓がんへの悪化をたどるケースがあるため一刻も早い治療が必要になってきます。

まだ免疫がしっかりできていない子供の時期にB型肝炎ウイルスに感染すると抗体ができず、体内にウイルスを保持したままの状態となり、これを持続感染と呼びます。

このようにウイルスを保持している人はキャリアと呼ばれ、キャリアになったとしても肝炎を発症するのは一部の人です。

子供の時期での感染は母子感染が主な原因になります。

B型肝炎ウイルスは血液を介して感染しますが、体液(精液、膣液、唾液)からも感染します。

日本では、母子感染についで性行為による感染も多いことから性病のひとつとして考えられることもあるようです。

風邪のような症状

B型急性肝炎は感染してから1~3カ月ほどの潜伏期間をもって発症します。

症状は風邪と似ていて、非常にわかりにくいものですが初期症状として挙げられるのは、倦怠感、食欲不振、発熱、吐き気、嘔吐等です。

ほとんどの人は自然に治りますが、病状が悪化してくると白目が黄色くなる黄疸の症状や茶褐色の尿や白い便が出る場合があります。

また、B型肝炎特有の強いかゆみを訴える人も少なくありません。

かゆみのある場所は人それぞれに異なり、足、太もも、お腹、二の腕等になり、人によっては掻きすぎて出血してしまう方もいます。

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B型肝炎の治療

一過性のB型肝炎の治療

B型肝炎は一過性持続性感染の2種類に分けられます。

一過性感染の場合、急性肝炎を発症しますが治療法がないため、症状の緩和や栄養、水分の維持のような対処療法が主な治療になります。

そのようなことから一過性感染の多くが自己免疫の力でウイルスを排除して自然治癒します。

持続性肝炎のB型肝炎の治療

一方、持続性肝炎の場合では慢性化することが多く、慢性のB型肝炎になると完治することが困難となります。

ちなみに持続性肝炎の治療は、抗ウイルス薬を使ったものが主流になります。

バラクルード、ゼフィックス、へプセラといった抗ウイルス薬が主に使用されていますが、いずれもウイルスの抑制することが可能な経口薬です。

バラクルードによる治療

バラクルードは約2年間の投与で94%の患者さんがウイルスの抑制に成功したというデータがあり、副作用もさほどなく一日一回の服用なので手軽に治療ができます。

しかし、バラクルードの服用の注意として、女性の場合は妊娠を諦める必要があります。

また、服用を途中でやめてしまうと症状が急に悪化する恐れがあるため、長期的に服用し続けなければなりません。

インターフェロンの注射

通常35歳未満の患者さんにはインターフェロン注射が中心となりますが費用が高く、副作用等の監視が必要なため入院治療になる場合もあります。

35歳未満でも進行が早く、ウイルスの鎮静化が追い付かないと判断されるとバラクルード服用の治療法が行われる場合があります。

また、B型肝炎を治療するに当たり、新薬投与の治療費が高額になります。そこで医療費助成制度を利用できるようになっています。

各自治体により、助成の条件が異なる場合がありますので詳しくは確認しましょう。

B型肝炎の感染経路

B型肝炎ウイルス(HBV)の感染経路には、主に血液感染と体液感染からなります。

B型肝炎の感染経路日本での輸血によるHBV感染は1972年以降はHBs抗原検査が実施されて以来、急激に減少して現在では輸血によるHBV感染はほとんどありません。

また、主な感染経路である母子間(垂直感染)に関しても1986年以降、B型肝炎の母親から生まれる子供に対してのワクチン接種が行われ、母子感染もなくなりつつあります。

母子感染以外では、日常生活からの感染はまず考えられず、食器の使いまわし、入浴や軽いキス、汗、感染している人を刺した蚊によって感染してしまう可能性もないといわれています。

このようなことから感染している人の血液が健康な人の手に付着したとしても感染はしませんが、手に炎症や傷がある場合は感染する可能性は少なからずですがあります。

最近では、刺青(タトゥー)、ピアスの道具の使いまわしも感染する可能性があるので注意しなければなりません。

さらに歯ブラシや髭剃りの共有は血液が付着している場合、非常に低いですが感染の確率は0%ではありません。

性行為からの感染

現在、問題になっているのが性行為による感染です。HBVはSTD(Sexually Transmitted Disease、性感染症)の一つと考えられています。

B型肝炎ウイルスは血液感染のみならず、体液(精液、膣液、唾液)からも感染することがわかっており、若者のB型肝炎発症が増えてきていることから性行為による感染を減らすための教育の重要性が求められています。

B型肝炎ウイルスに対するワクチン接種により、感染の予防が可能になることから、今までは任意接種だった予防接種が2016年10月から保険適応で受けられるように厚生労働省が働きかけています。

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B型肝炎のワクチン

現在、B型肝炎のワクチンは任意接種となり、費用は5000円程度かかります。

しかし、母親がB型肝炎に感染している場合、新生児に対してのワクチン接種は母子感染を防ぐために保険が適応になります。

B型肝炎ワクチン(HBワクチン)は、全ての乳幼児が受けるべきワクチンであるとWHOが推奨しているワクチンとなり、ワクチンの中でも安全に受けられるものの一つです。

副作用としては軽いものになりますが、ワクチン接種全体の約5%の割合で現れます。

注射を打った所の痛みや腫れ・しこり、発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、下痢、筋肉痛・関節痛、そして発疹などが代表的な症状ですが、数日もすれば回復するものばかりです。

稀にですが、アナフィラキシーショックや多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群といった重度の副作用が現れることもあります。

特にワクチン接種後30分以内は、急な副作用が出ることがあるので注意が必要です。

B型肝炎ワクチンが定期接種へ

ワクチン接種は、全部で3回で2週間置きに2回接種の後4~5カ月後に1回接種していきます。

B型肝炎のワクチン20歳までの予防接種が最も高い効果が得られる言われていて、ワクチンの抗体は10年から20年前後有効とされています。

2016年10月には予防接種法にてB型肝炎ワクチンを「定期接種」にする方針を厚生労働省は決めたとのことです。

また、ワクチンの種類には国産ワクチンと輸入ワクチンの2種類があります。

輸入ワクチンのは国産ワクチンと比べて抗原料が多くふくまれているので、抗体が長く持続できるといわれています。

現在、国産ワクチンが不足傾向にあり、各製薬会社に増産を促していますが定期的なワクチン供給が可能な製造見込みができ次第、将来的には定期接種にすることが正式に決められるようです。

B型肝炎の予防接種

B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)への感染によって発症する肝炎のことを指します。

B型肝炎の予防接種感染経路は主にHBV感染している血液からになりますが母子感染や輸血のみでなく、体液(尿、便、唾液、涙)なのでも罹ることがあり、また性行為による感染は感染対策が整っていないため増加傾向にあるといわれています。

知らない間に感染している場合や性行為による感染に対しては予防接種が有効だとされており、B型肝炎のみでなく「肝臓がん予防ワクチン」と言われています。

特に乳幼児期の予防接種は効果的となり、4週間隔で2回接種、その後4~5カ月後に1回接種の計3度の接種によって、免疫は15年から20年は持続するとされています。

約5%ほどの確率で、発熱、発疹、筋肉痛・関節痛、腹痛・下痢、吐き気、食欲不振、倦怠感、しこり、局所の痛みや腫れといった副作用が現れます。

しかし、数日で回復する程度なのでB型肝炎のワクチンは予防接種の中でも一番安全なものと言われています。

ごく稀にですが、アナフィラキシーショック、多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群などを発症するという報告もあります。

急な副作用は、接種後30分以内で起きることがあるので接種後はすぐに帰宅せずに病院内で様子を見るよう指示される場合があります。

現在、母親がB型肝炎のキャリアである新生児には、母子感染を防ぐために公的医療保険が適用となっていますが、その他は任意接種の為、一回5000円程度の費用がかかります。

しかし、すべての出生時へのB型肝炎予防接種がWHOより推奨されていることを受け、厚生労働省より2016年10月から0歳児への定期接種にする方針が決まっています。

B型肝炎の検査

B型肝炎ウイルスに感染しても、その自覚症状から感染を感知することはできませんが、早期発見と治療によってウイルスの増殖を抑えることは可能です。

B肝炎ウイルスの検査をすることで将来的に、慢性肝炎、肝硬変や肝臓がんの予防に繋がります。

B型肝炎はかつて、血液感染・母子感染が主な原因となっていましたが、現在では一番の感染ルートが性交渉となりSTD(性感染症)の一つとも分類されます。

1年に1回、自治体で受けられる健康診断では、B型肝炎ウイルスの検査項目が含まれていませんが、検査は全国の保健所や指定医療機関等で無料で受けることができます。

無料検査ですが、検査機関によっては期間が定められていたり、費用の一部を支払わなければならない場合もありますので事前に確認が必要です。

B型肝炎の検査また、忙しくて保健所に足を運ぶ時間もないという方には、検査キットがインターネットにて1500円~2000円程度で購入でき、自宅で簡単に検査ができるのでお勧めです。

B型肝炎ウイルス検査は主に血液の採血となります。HBs抗原というB型肝炎ウイルス(HBV)を構成するタンパク質が血中にあるかどうかを調べます。

HBs抗原の数値が陽性(+)の場合、B型肝炎ウイルスに感染していると診断されますが、正確に検査するにはウイルスに感染してから2~3カ月後の検査が望ましいです。

HBsが陽性だった場合には複数の精密検査後、定期検査の頻度や治療方針が決められていきます。

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B型肝炎の完治

一過性感染のB型肝炎

一過性感染のB型肝炎の場合では、急性肝炎を引き起こす事がありますが体の免疫機能によって自然にウイルスは排除されます。

そのため、慢性化することもなく完治することが多くなります。

しかし、最近の研究では完治してウイルスは全て排出されてもウイルス遺伝子が残っていることがあります。

このウイルス遺伝子とは、抗がん剤やリウマチなどの免疫抑制治療が引き金となってウイルスが再活性化し、再発・肝炎の劇症化をもたらせる可能性があるものです。

持続性感染のB型肝炎

持続性感染では肝炎が慢性化することが多く、完治が難しくなります。

B型肝炎の完治しかし、新薬の開発によりB型肝炎ウイルスを抑え込み、肝炎の表面化を防ぐことは可能です。

WHO(世界保健機関)では、テノホビルやエンテカビル等の経口薬が推奨されており、これらは1日1回の服用で副作用もほとんどなく治療ができます。

紹介した抗ウイルス薬は、肝がんや肝硬変への発展の確率を下げることが可能になります。

抗がん剤がウイルスを排除

近年の研究ではビリナパントと呼ばれる抗がん剤ですがB型肝炎ウイルスを消滅させる効果があり、その成功率は100%という結果も報告されています。

さらには抗ウイルス薬エンテカビルとの併用で、抗ウイルス薬のみの服用時と比べると約2倍の速さでウイルスを消滅させることがわかっており、B型肝炎のこれからの治療で注目されています。

C型肝炎

C型肝炎の原因

C型肝炎は血液を介して感染するウイルスによるものです。

B型肝炎ウイルスに比べると感染力が弱いため、性交渉などで感染することはごく稀です。

C型肝炎,原因血液以外の体液(唾液や精液)では、感染しないのに加え、キスや抱擁、入浴などの、日常生活で感染することもありません。

また、出産時の母子感染の確率も非常に低いといわれています。

輸血や血液製剤による感染がC型肝炎の大きな原因でしたが1992年以降は、輸血血液に対するC型肝炎検査がとても高度となったため、現在では輸血や血液製剤による感染は事実上なくなったといわれています。

結果、若い人のC型肝炎はほとんど見られなく、患者全体の約9割が40歳以上となります。

その他の原因として考えられるのは、不衛生な器具を使った針治療、刺青やピアスの穴あけ、ドラッグの注射針の使いまわし等があげられます。

原因不明のC型肝炎は約50%

高齢者のC型肝炎ウイルスへの感染が多いのは、戦後の混乱期に覚せい剤が広く使われた事があり、それが大きな原因であると考えられています。

また、1994年以前に大量出血などの理由によって、フイブリノゲン製剤による治療を受けたことがある人は、C型肝炎ウイルスに感染している可能性があるため、厚生労働省では検査を呼びかけています。

このように解説してきた通り、C型肝炎ウイルスはの感染原因は様々ですが、現在でもC型肝炎患者の約50%は原因がわかっていないのが現状です。

日本の肝臓がん患者の約7割はC型肝炎ウイルスに感染していることから、肝臓がんの大きな原因である事がわかります。

少しでも早期にC型肝炎ウイルスへの感染を発見し、ウイルス除去の治療を受ける事で肝臓がんを防ぐ事が可能になります。

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C型肝炎の感染経路

C型肝炎ウイルスは、B型肝炎ウイルスと同じうように血液を介して感染します。

C型肝炎,感染経路主な感染経路は、輸血や血液製剤によるもの、臓器移植、医療行為ミス、民間療法、不衛生な状態での刺青、針治療、ピアスの穴あけ、そしてドラッグ(麻薬)の回し打ち、カミソリや歯ブラシの共用などになりますが、約半数の感染経路がはっきりしないままになっています。

輸血や血液製剤の感染においては、ウイルス検査が行われるようになった1989年からは激減し、検査法が改善された1992年以降は事実上消滅したといわれています。

戦後の混乱期には、覚せい剤の使用が今よりも多かった為、感染者の使った注射針を使い回していたことが原因で感染が広まったという関係もあり、現在25歳以下の感染者はほとんどいないのに対し、40歳以上のC型肝炎感染者が多いというデータがあります。

C型肝炎ウイルスは感染力が弱い

B型肝炎ウイルスに比べるとC型肝炎ウイルスは感染力が弱いため、出産時の母子感染、性交渉、唾液等の体液による感染はごく稀です。

C型肝炎,母子感染例え、出産時にC型肝炎に母子感染したとしても3歳までには約3割は自然治癒するそうですが、治らない場合はその後も経過を見守る必要があります。

食器の共用、握手や抱擁、くしゃみや咳での空気感染、入浴やキスなどの日常生活内での感染の心配はありませんし、感染者を刺した蚊に刺されたとしても感染はしません。

また、特殊な感染経路としてあげられているのがフイブリノゲン製剤(フイブリン糊)によるもので、厚生労働省が公表した医療機関で、1994年以前に大量出血を伴う理由でフイブリノゲン製剤にて治療を受けた人はC型肝炎への可能性があるため、厚生労働省はできるだけ早い検査を呼び描けています。

C型肝炎の症状

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気にかかっても症状が出にくいことで知られています。

C型肝炎,症状C型肝炎のウイルスに感染すると、発熱、全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、口腔扁平苔癬などの初期感染症状が出る場合もありますが、ほとんどの人が初期段階では自覚症状はありません

急性肝炎の発症では血液検査からの数値によって発見される場合が多く、初期では症状がわかりにくくなります。

しかし、初期症状が強く出ている場合ほど、C型肝炎ウイルスの排除が自然の免疫作用によって行われていると考えられていますが、約7割の人が気付かないまま持続感染へと移行していきます。

C型肝炎は、A型肝炎やB型肝炎と比べて劇症化することは少ないと言われていますが、知らないうちに徐々に肝機能が低下していきます。

慢性化すると肝硬変・肝細胞がんへ

そして肝炎が慢性化し、慢性肝炎を5年~10年以上放置した場合、約60%が肝硬変に進行し、最終的に肝臓がんを発症するという例も少なくありません。

一方、肝硬変にならない限り、肝細胞がんへの移行は低いともされています。

肝硬変になると、手掌紅斑、クモ状血管腫、女性化乳房などの症状が見られるようになり、非代償期(肝機能が悪く、肝臓の健康な部分が肝臓の働きを補えなくなってしまった状態)に入ると、むくみ、腹水や黄疸、食道・胃の静脈瘤、肝性脳症(意識障害)、腎臓の炎症(膜性増殖性糸球体腎炎)などの合併症が見られることがあります。

また、鼻血などで出血しやすくなって、出血がなかなか止まらないといった症状が出たりすることもあります。

C型肝炎に限りませんが肝機能障害からくる色素沈着や、発疹などのかゆみ等の皮膚疾患が現れたり、ばち状爪や爪の色が悪くなるなどの症状も報告されています。

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C型肝炎の治療

C型肝炎の治療は1992年以降、抗肝炎ウイルス剤を用いたインターフェロンという注射薬を使った治療が中心に行われてきました。

しかし、インターフェロン治療は強い副作用があり、時には重症化することもあります。

C型肝炎はジェノタイプ1型と2型に分かれますが、国内のC型肝炎の患者さんの約7割がジェノタイプ1型です。

しかし、ジェノタイプ1型にインターフェロン注射の効果が薄く、強い副作用を耐え抜いても治らないといった例が多くありました。

ハーボ二―の登場でC型肝炎は治る病気に

2015年8月にはジェノタイプ1型への経口新薬として、ハーボニーが発売になり、その効果は95%~99%とも言われております。

C型肝炎の治療基本的には、これらの薬の投与は12週間(約3カ月)になります。

このハーボ二―の登場でC型肝炎は治る病気という認識に変わりつつあります。

他にも新薬の経口薬がいくつかありますが、各患者さんの状態によって効き目の高いものを選択します。

経口新薬は一錠数万円~8万円ととても高価なものになりますが、国の助成制度が受けられる為、費用は月額1万円~2万円になりますので各自治体に確認しましょう。

これらの経口新薬を利用できるのは、慢性肝炎と肝硬変の初期状態の患者さんが対象となります。

進行した場合の治療

症状が進んだ患者への治療は、肝庇護療法(肝機能を正常に保ち、肝炎の進行を止める治療)として、肝臓がん予防の為のインターフェロンを少量、若しくは長期間用いる治療があります。

また、肝炎の進行を遅らせる為の瀉血療法(200ml程度の血液を定期的に抜く治療)、インターフェロンが使えない患者さんには、ウルソデオキシコール酸の内服治療やグリチルリチン配合剤の注射などの治療が進められます。

C型肝炎の完治

C型肝炎のウイルスが発見されて以来、新薬が次々に開発されてきました。

1992年以降、インターフェロンという注射薬が中心にC型肝炎の治療がとして行われてきましたが、日本のC型肝炎患者の約7割を占める1型の患者さんにインターフェロンの効き目が弱く、2型の患者さんでも効き目がある人とない人がいるのが現状でした。

その上、インターフェロンの治療は副作用があり、辛い副作用を我慢して治療しても効き目がなかったという例も少なくなく、患者の間でもC型肝炎は完治するのか?という疑問が多くありました。

ハーボ二―の登場でウイルスを100%排出

2015年に日本でも認証されたハーボニーという内服薬は、100%C型肝炎を治すことができるといわれています。

治療期間は、3カ月で一日一錠を内服するだけで重い副作用がないのが特徴で、C型肝炎ウイルスが100%排出されることになるのです。

C型肝炎,完治C型肝炎ウイルスが排出された後もHCV抗体検査で陽性が出ますが、一般的には治療後6カ月間で血中からウイルスが検出されなければ、事実上完治したと言われる状態になります。

再発はほとんどないといわれますが、約数パーセントの患者さんは再発したり、肝臓がんの病巣が残っていたために肝臓がんを発症したりという例もあるので、治療後5年間は年に一度の定期検査が推奨されます。

薬の値段は一錠8万円と高価なものですが国の補助が受けられるため、各患者さんの納税額によって月1万円~2万円ほどで治療が受けられるようになっています。

しかし、肝炎が劇症化している場合や、肝硬変、肝臓がんを引き起こしている場合には、内服薬が使用できない場合があるので肝臓がんのリスクを減らし、B型肝炎を完治させるためには、定期的な検診を受けて早期発見、早期治療が大切です。

C型肝炎の新薬

C型肝炎は血液を介して感染します。また、ウイルス性肝炎の中でも患者数が最も多いのがC型肝炎になります。

C型肝炎,新薬C型肝炎ウイルスに感染した約3割の方は、自然にウイルスを排出して自身でも気付かない間に治癒していることも珍しくありません。

しかし、気づいた時には慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんへと進行していたというケースもありますので注意が必要です。

これまでのC型肝炎の治療では、抗ウイルス剤のインターフェロンを注射することが主な治療法でしたが副作用も多く、全ての患者に有効な治療法ではありませんでした。

C型肝炎では、ジェノタイプ1型、ジェノタイプ2型とありますが、日本人のC型肝炎の患者さんの約7割を占めるジェノタイプ1型になりますがインターフェロン治療はあまり効果がありませんでした。

近年の新薬の開発により、C型肝炎は完治する病気になってきています。

ジェノタイプ2型ではソバルディという経口薬が2015年5月から適応され、ジェノタイプ1型にはハーボニーによる治療が同年8月から受けられるようになっています。

これらの新薬の効果は95%~100%となり、国内のほとんどのC型肝炎患者(ジェノタイプ1・2型共に)には、これらの経口薬でカバーできる形になってきています。

副作用は少ないのですが、ハーボニーに関しては約20%の副作用が報告されており、主な副作用はそう痒感や悪心・口内炎などがあげられています。

ソバルディは一錠で約6万円、ハーボニーは一錠で約8万円となり、一日一錠を12週間服用する治療になり、その費用はとても高額ですので国の助成制度を利用できるため、患者さんの実質負担は納税額によって違いますが月1万円~2万円になります。

A型肝炎

A型肝炎とは、A型肝炎ウイルスによって発症する肝炎のことで一過性の急性肝炎を引き起こします。

A型肝炎多くの場合、A型肝炎ウイルスの感染経路は、糞便からのウイルスが水や氷、食べ物を経て口から入ることによって感染しますが、稀に性交渉によって感染することもあると報告されています。

上下水道が整わない環境の国や地域では、乳幼児の頃に感染しても免疫がつくことから流行はありませんが、日本のように環境の整った場所では、抗体を持つ人が少ないので集団発生に注意する必要があります。

一度ウイルスの感染すると、2~7週間の潜伏期間の後で発熱、全身倦怠感、食欲不振、吐き気・嘔吐などの症状が現れ、数日後には黄疸の症状も出てきます。

一般的に子供は、症状が出ても軽めですが高齢者は重症化することもあり、死に至ることもあります。

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A型肝炎の治療と予防

通常、肝機能の回復には1~2カ月程かかるといわれています。

特別な治療法はなく、安静にして症状が治まるのを待つのみになりますが、合併症(急性腎不全、貧血、心筋障害など)の症状が出た場合は、対処療法が施されます。

A型肝炎,安静症状が治まっても数週間は、ウイルスは便から排出されるので感染しないように注意が必要です。

治癒後は、強い抗体ができるので再びA型肝炎の症状が出る事はないといわれています。

日本でのワクチン接種は、全部で3回となっており、2~4週間間隔で2回接種し、半年後に3回目を接種をすることで約5年間は免疫がつくといわれています。

とても安全性の高いワクチンとなり、副作用は倦怠感、注射部位の痛み、発熱、頭痛などがありますが、重篤な副作用はありません。

上下水道が整わず衛生状態が悪い国では、A型肝炎ウイルスへの感染リスクが高くなるので、そういった国へ行く前の予防接種が有効です。

E型肝炎とD型肝炎

E型肝炎

E型肝炎は、ウイルスに汚染された水との接触や飲用、ウイルスに感染した生肉などが主な感染経路になります。

日本では、豚肉の生食やイノシシ、シカなどの野生動物、鱈(タラ)の精巣の生食による感染が報告されています。

D型肝炎ウイルスの型にもよりますが、潜伏期間は2週間~約2カ月といわれています。

発症後の症状は、黄疸、食欲不振、肝腫大、腹痛やお腹の張り、吐き気・嘔吐、発熱などがあげられます。

症状はほとんどないものから重症化する場合もあり、個人差がありますが15歳から40歳の成人によく見られ、子供にはあまり症状は現れません。

特化した治療法もなく、ほとんどの場合は自然消失、自然治癒をしますが、約2%の患者は重症化し、致命的な状態となります。

特に後期の妊婦は重症化しやすく、劇症肝炎を起こすことがあるので注意が必要です。

厚生労働省では、E型肝炎の予防として豚レバーや野生動物の肉は、よく加熱処理を行い、安全に食することを呼びかけています。

D型肝炎

D型肝炎は血液を介して感染します。

基本的にD型肝炎ウイルスは、他のウイルスと共存することで増える事が可能になるウイルスですのでB型肝炎ウイルスに感染している患者にのみに感染します。

B型肝炎ウイルスとの同時感染や重複感染が起こることでB型肝炎の肝障害がさらに悪化し、肝硬変や肝臓がんに進行する可能性が高くなります。

B型肝炎に効くラミブジンという薬の効果はなくなりますが、治療法はB型肝炎のものと同じになります。

また、B型肝炎ワクチンを接種することでD型肝炎は予防できるとされています。

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参考文献等

  • 疾肝啓発〜よくわかる肝臓の病気〜「肝炎」
    東京都港区芝浦二丁目5番1号
    http://www.kansikkan.jp/disease/
  • 肝炎情報センター「一般・患者の方へ」
    千葉県市川市国府台1-7-1
    http://www.kanen.ncgm.go.jp/user/ippan.html
  • 徳洲会グループ「C型肝炎」
    東京都千代田区九段南1-3-1
    https://www.tokushukai.or.jp/treatment/internal/kanzo/cgata.php
    「急性肝炎・劇症肝炎」
    https://www.tokushukai.or.jp/treatment/internal/kanzo/kyuseikanen.php
  • 財団法人 ウイルス肝炎研究財団「Q&A/分かりやすい ウイルス性肝炎」
    東京都文京区本郷3-2-15
    http://www.vhfj.or.jp/06.qanda/about_hv.html

肝炎の関連書籍

 
 
  • 飲み薬だけで治る!C型肝炎著者:芥田憲夫(虎の門病院 肝臓内科医長)
    2015年からC型肝炎の新しい治療薬が保険適用になり、「飲み薬だけで治せる」時代に入る。
    ました。
 

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