メディカル24
本当に役立つ、身近な医療情報

気管支炎

気管支炎

急性気管支炎

急性気管支炎とは、気管から枝分かれした太めの気道に起きる炎症を指します。通常は風邪などのウィルス細菌感染によって発症します。ライノウイルスやパラインフルエンザウイルスなどの風邪の原因とされるウイルス感染が原因と考えられていますが、気管支炎の大部分は原因不明です。

他にも、刺激性物質(ガス・煙・粉塵・ある種の汚染物質など)を吸い込むことが原因と

なる場合があります。気管支炎の診断基準としては、風邪の症状の他にも咳や痰の症状が強い場合に急性気管支炎と診断されることがあります。

スポンサーリンク


急性気管支炎の症状

急性気管支炎の主な症状は、とにかく咳が頻発します。はじめは痰が絡まらない乾いた咳から始まるのですが、その咳が長期間続く場合には急性気管支炎を疑います。

急性気管支炎,原因この咳は最も治りにくい症状で治るまでに数週間以上かかることが多くなります。また、喫煙や寒気の吸入、気道が乾燥することで症状が悪化しますので注意してください。

多く急性気管支炎は、鼻水・のどの痛み・疲労感・悪寒といった風邪の症状から始まります。

ウイルス性気管支炎の場合では、咳と一緒に少量の白い痰が出ることがよくあり、痰は白色から緑色、または黄色に変化していきますが、このような白い痰を伴う場合には念のため病院での診察が勧められます。

急性気管支炎の治療

急性気管支炎,症状咳、痰への対症療法と感染を疑う場合には抗菌薬の投与され、咳がひどい場合には咳止めの薬が処方され、痰に対して去痰薬を処方されることがあります。

去痰薬とは分泌物を柔らかくし、咳と一緒に痰を出しやすくする薬になります。

肺炎を発症していないか確認するために胸部のX線(レントゲン)検査が行われることがあります。

スポンサーリンク


急性気管支炎のチェックリスト

急性気管支炎の症状をチェックしてみましょう。

☑ 咳が数日から3週間程度続いている。咳は一度出始めるとなかなか止まらない。
☑ 咳と共に痰が出ることが多い。痰は粘り気があり、黄色や黄緑色がかっていることがある。(色が付いた痰は細菌感染の兆候でもあります。痰が出ない空咳では他の病気の可能性もあります。)
☑ 咳が酷くなる前に風邪を引いていた。または今も風邪のような症状がある。熱・鼻水・のどの痛み・咳・痰・下痢など。
☑ 咳と共に痰が出て、時々胸の奥が痛くなる。(気管支の炎症による症状です。)
☑ 小児の場合、上記の症状と共に呼吸時に「ぜいぜい」とした音がしている、または胸が凹み顔色が悪い。

慢性気管支炎

原因不明の咳や痰といった症状が長く続く状態を慢性気管支炎と診断されます。しかし、原因が明らかな場合には慢性気管支炎と診断されません。

慢性気管支炎では長期間の喫煙などが原因で気管支腺や杯細胞が増加して痰が増えます。また、慢性気管支炎のほとんどが肺気腫という病気を伴います。

このような病気をまとめて慢性閉塞性疾患=COPDと診断されます。

慢性気管支炎の原因・症状

COPD慢性気管支炎の主な原因として長期の喫煙、受動喫煙、排気ガス、大気汚染などが考えられています。

他にも、アレルギー体質、蓄膿症(副鼻腔炎)による咳や痰といった症状でも慢性気管支炎と診断されることがあります。慢性気管支炎の症状は、労作時の呼吸困難(息切れ)や慢性の咳、痰などがあります。

このような症状が少なくとも1年のうち3カ月以上(おもに冬季にかけてが多い)咳と痰が持続し、それが2年以上続いて他の症状が見られなければ慢性気管支炎と診断されます。

慢性気管支炎の治療

できるだけ気道をきれいにすることが治療の基本となります。

喫煙者は禁煙が最も重要になりますが、直ぐに禁煙をしても咳や痰の症状が長期間に渡って続くことがあります。息切れなどの症状がみられる場合には気管支拡張薬の吸入が有効です。

また、去痰薬や気管支拡張薬を使用することで、気管支の状態を整えることが大切です。

発熱した時に黄色い痰がある場合は抗菌薬を服用することもあります。痰が排出されていけば咳も自然と少なくなります。

慢性気管支炎のチェックリスト

以下のチェックリストでは該当するものが多いほど、慢性気管支炎の可能性が高いことが考えらえます。

気管支炎のチェックリスト☑ 咳が頻繁に出る状態が3か月以上続いている。咳がなかなか止まらない。
☑ 咳とともに痰が出ることが多い。(痰が出ない咳の場合は他の病気の可能性もあります。)
☑ 軽い運動や家事をすると息切れがする。
☑ 喫煙歴があったり、たばこの副流煙に接する機会が多い。
☑ 男性で40歳以上である。
☑ 粉塵や汚染された空気・有害物質などに触れやすい環境に住んでいたり、就業した経験がある。
☑ ダニ・ハウスダウトなどのアレルギーがある。

スポンサーリンク


細気管支炎

細気管支炎とは、生後18ヶ月未満の乳児が発症する気管支炎です。この細気管支炎は気管支が枝分かれした細気管支という部分にウイルスが付着して炎症を起こします。

診断基準は問診の他にレントゲン撮影によって過膨張した肺と横隔膜の下降、著しい肺門陰影を認めることで診断がつきます。

細気管支炎の原因は主にウイルスですが、その中でも一番の原因となっているのがRSウイルスです。

このRSウイルスは、子供からお年寄りまでに感染するウイルスで、ほぼ100%の人が2歳までに一度は感染すると言われ、風邪のウイルスの一種でもあり、秋の終わり頃から流行し始め、真冬に大流行します。

感染者の咳やくしゃみなどで感染し、1週間の潜伏期間ののち症状が現れ、通常は1〜2週間で治ります。症状は鼻風邪程度ですぐに治りますが、乳幼児がかかった場合は重症化しやすいので注意が必要です。

閉塞性細気管支炎

細気管支炎稀に細気管支炎が治る過程で新しくできる粘膜の組織が細気管支を細くなり、細気管支が塞がってしまうことがあり、これを閉塞性細気管支炎と呼びます。

閉塞性細気管支炎の原因は不明なことが多いのですが、喫煙や細菌感染、薬物や有毒ガス、有機塵などでも起こることが確認されています。

他にアマメシバという植物のジュースを大量に飲んだことでも発症したり、ジアセチルという香料を吸入したことでも発症している例があります。

閉塞性細気管支炎の症状では咳や痰の他に呼吸困難が確認されています。

マイコプラズマ気管支炎

風邪だと思っていた咳や痰がなかなか治らないので、病院に行ったら気管支炎と診断された…そんな経験ありませんか?気管支炎は、子供から大人まで年齢に関係なく、誰にでも発症する可能性があります。

気管支炎は、大きく急性気管支炎と慢性気管支炎に分けられます。急性気管支炎にはウイルス感染によるものと、大気汚染などの刺激によるものがあり、発症率ではウイルス性の方が多くなります。

その中にマイコプラズマという菌があり、子供に感染しやすい菌ですが、最近では大人でもマイコプラズマの感染による気管支炎が増えてきています。

マイコプラズマに感染して炎症が起こっている場合、その部位が気管支か肺なのかによってマイコプラズマ気管支炎とマイコプラズマ肺炎に分けられます。

このマイコプラズマ菌は、ウイルスではなく細菌のように壁を持たないため、ウイルスと細菌の中間に位置する菌です。

マイコプラズマ気管支炎の症状

マイコプラズマ気管支炎の症状として、頑固で長期にわたる咳・発熱・胸痛・咽頭痛・筋肉痛・倦怠感・時に発疹などが見られます。

マイコプラズマ気管支炎発熱に関しては、高熱若しくは微熱になる時があります。初期症状としては、風邪と似た症状があり、咳は2〜3日遅れて出てきます。最初は軽い咳ですが、だんだと激しくなるのが特徴です。

子供の場合、発症している本人が元気に見えるので風邪だと思ってしまうことが多いようです。マイコプラズマに感染している人からの咳やくしゃみで飛沫感染し、潜伏期間は2〜3週間と言われています。

しかし、全ての人にうつるのではなく、マイコプラズマに感染した3〜10%の人しか発症しません。
  • 乳幼児が感染した場合は、風邪程度で済むことが多いが、学童期になると肺炎を起こすことがあります。(大人も同様)
  • 免疫力が強いほど肺炎になりやすいといわれています。
  • 感染から発症までの潜伏期間は1~4週間ほどで、一度流行するとどんどん広がります。
  • 秋から冬にかけて流行します。
  • 感染初期が一番伝染力が高い時期と言われています。

マイコプラズマ気管支炎の治療

マイコプラズマ気管支炎は、通常自然治癒するケースがほとんどですが子供の場合、肺炎や気管支喘息、中耳炎、副鼻腔炎などを発症することがあるので注意です。

治療では、咳止めや解熱鎮痛剤、抗菌剤などが処方され、内服していれば10日ほどで完治してしまうことがほとんです。

スポンサーリンク


マイコプラズマ肺炎

稀ですがマイコプラズマ肺炎を発症する場合があります。マイコプラズマ肺炎とはマイコプラズマの菌に感染して、肺に炎症が起こる症状を指します。

症状としてはマイコプラズマ気管支炎と同じように、しつこい咳と発熱があるのが特徴ですが重症化することはありません。

但し、マイコプラズマ肺炎によって気管支喘息や中耳炎、副鼻腔炎などを引き起こす可能性があります。

びまん性汎細気管支炎

気管支炎には数種類ありますが難病に指定されているのがびまん性汎細気管支炎になります。びまん性汎細気管支炎とは、肺胞に入る手前の部分を細気管支に慢性の炎症が起こる病気を指します。

原因は不明ですが、高い確率で副鼻腔炎を併発することから体質的なものが関係していると考えられています。遺伝的との因果関係は解明されていませんが、副鼻腔炎の多い家系では注意が必要です。

また人種特異性の強い病気で主に、日本、韓国、中国などの東アジアの人に多く発症し、国内では10万人にあたり11人ほどの患者がいることが分かっています。

びまん性汎細気管支炎は、難病に指定されていますが特定疾患には分類されていません。

びまん性汎細気管支炎の症状・治療

びまん性汎細気管支炎の症状では咳と痰が激しくなり、膿性の痰が出るようになります。

びまん性気管支炎また息苦しさから階段や坂道などでは息切れを感じることもあります。症状が進行してくると肺機能は徐々に低下し、安静にしていても息切れが起こります。

やがて呼吸不全を起こし、尿量が減少したり、浮腫み(むくみ)なども現われる場合があります。

びまん性汎細気管支炎ですが、昔は5年生存率が63%と予後の悪い病気でしたが、現在では治療が確立され5年生存率が91%まで上がっています。

治療にはクラリスロマイシンなどのマクロライド系の抗生物質を長期に使用することで完治することが多くなりました。

アレルギー性気管支炎

気管支炎を発症する原因は様々です。例えば、ウイルス感染、大気汚染、タバコ、アレルギーなどが考えられています。アレルギーが原因で発症している気管支炎をアレルギー性気管支炎と呼びます。

アレルギー性気管支炎とは、気管支にダニやハウスダストなどのアレルゲンが入ることによって、アレルギー反応を起こすというアレルギー疾患です。

風邪の2次感染に続いて発症率の高い気管支炎になります。

アレルギー性気管支炎の症状は最初はコンコンという乾いた咳なのですが、次第にゴホゴホと湿ったような咳に変わり、痰はそんなに出ないのが特徴です。

さらに胸の痛みや喘息のようなゼーゼーといった喘鳴が現れ、高熱になることがありますが全く出ない時もあります。

アレルギー性気管支炎の治療

アレルギー性気管支炎の治療は主に対処療法が中心となります。とにかく咳が激しく出るので咳止めの薬が処方される他、気道を広げる薬や去痰薬が処方されることもあります。

アレルギー性気管支炎症状が風邪と似ているため、市販薬の咳止めや風邪薬を服用する方もいますが、抗ヒスタミンが入っているものは気道が乾いていまい痰が出にくくなるので注意です。

アレルギー性気管支炎では原因となるアレルギーその物質を除去しなければ、なかなか治りません。

何に対してアレルギー反応を起こしているのかは病院で血液検査をすれば、ハウスダストや花粉、ペットなどのアレルゲンを特定できます。

うがいや手洗いやマスクの着用も予防に繋がりますが、アレルゲンがハウスダストやダニならば細目に掃除をして、アレルゲンを吸い込まないようにすることが大切です。

喘息性気管支炎

急性気管支炎の仲間に入る、喘息に似た症状のある気管支炎を喘息性気管支炎と呼びます。

喘息性気管支炎は、気管支炎の発症から気管支の粘膜が腫れることで、呼吸をするときにゼーゼーという気管支喘息のような音の出る症状が特徴です。

喘息性気管支炎は、ウイルスやマイコプラズマ、クラミジアといった菌が原因で発症します。

喘息性気管支炎の症状は、最初は鼻水や咳や発熱などの風邪の症状が起こり、次第に咳が酷くなると痰が絡んだ湿った咳きになり、発熱することもあります。

気管支は腫れて狭くなっているため、呼吸が早くなり、息苦しくなると睡眠不足になる方もいます。

乳幼児の喘息性気管支炎

喘息性気管支炎は、アレルギー素因のある子供に多く発症し、乳幼児特有の病気でもあります。

喘息性気管支炎,乳幼児,子供喘息性気管支炎を発症している乳幼児の症状は、咳や痰が絡みゼーゼーという音が聞こえるのが確認できます。

乳幼児の場合、気管支が大人と比べて細いため音が出やすくなります。

一度、喘息性気管支炎を発症すると、完治しても再発する可能性が高いのですが、80〜90%が6歳までには完治してしまう病気でもあります。

親からの遺伝的なアレルギーもありますが、主な原因はハウスダストやダニです。

そのようなアレルゲンをしっかり除去することで、喘息性気管支炎の発症リスクを下げることができます。

アレルギー素因のある乳幼児をもつお母さんはとても大変だとは思いますが、お子さんが喘息性気管支炎にならないように対策をとって、お子さんを守りましょう。

スポンサーリンク


気管支炎の治療

気管支炎の治療は根治治療ではなく、症状に対する対症療法が中心になります。その理由は、気管支炎の原因自体がウイルスや刺激物による炎症であるため、薬だけでは治すことができないからです。

ウイルス自体には効果のあるという薬はありません。但し、インフルエンザウイルスが原因の場合には症状が出てから48時間以内に抗ウイルス剤を使用することで効果が期待できます。

ウイルス性の気管支炎は、大人だけでなく小児にも多い病気で、小児の急性気管支炎の70~80%がウイルスになります。小児の気管支炎の治療では、大人と同様の治療が行われますが、喘鳴が起こりやすいので気管支を広げる張り薬が処方されることもあります。

治療期間と薬について

気管支炎の治療期間は原因にもよりますが、一般的に急性気管支炎では数日~数週間。また慢性気管支炎の場合では数週間~数か月かかり、完治するのには個人差があります。

慢性気管支炎では、喘息発作が起きることがありますので、その時には気管支拡張剤が処方されることがあります。

刺激物による急性気管支炎の治療では対処療法となり、咳や痰には咳止めや痰を出やすくする薬が処方されますが、原因となっている刺激物を除去することが重要になります。

気管支炎の治療をまとめると、原因とされるアレルゲンや刺激物を除去して、薬などを服用しながら気管支の炎症をいかに悪化させないように治めるかがポイントとなります。

去痰薬
気管支炎,治療

痰が酷く出る場合には痰を出やすくする薬が処方されます。

解熱鎮痛剤

発熱や筋肉痛などの症状がある場合は、解熱鎮痛剤が処方されます。

抗菌剤

ウイルス以外の菌が原因の場合には抗菌剤が処方されます。

抗生剤

ウイルスによる細菌の二次感染で、膿性の痰などがある場合。マイコプラズマや百日咳菌には、マクロライド系の抗生剤が処方されます。

薬の処方の他の治療としては、安静にして体を温かくすることと栄養を取ることが大切です。

急性気管支炎の治療

急性気管支炎の主な原因は、ウイルスによる感染症や細菌感染などが挙げらえます。原因とされるウイルスは、子供から大人までかかる可能性のある風邪の原因となるようなウイルスです。

多くのウイルスには特効薬がないことが多く、治療は対症療法が中心となります。但し、インフルエンザウイルスなどが特定できた場合には、抗ウイルス剤を使うこともあります。

対症療法としては、咳を抑える薬、痰の切れをよくする薬、気道粘膜を潤滑にする薬などが処方されることが多くあります。但し、呼吸困難や酸素飽和度の低下が見られる場合は、入院にて酸素吸入が行われることもあります。

小児(特に乳幼児)に関しては、喘息のような「ぜいぜい」とした呼吸となることがあり、気管支を広げる薬が使用されることもあります。一方の細菌感染の場合では、抗生物質が用いられることが多くあります。

二次的に細菌感染を起こすことがあるため、予防的に抗生物質が使用されることもあります。家庭にて経過をみる際には、痰の切れを良くするために加湿器などを用いて部屋に湿度を保ったり、水分補給を心掛けることが大切です。

慢性気管支炎の治療

慢性気管支炎とは、現在では肺気腫とともにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼ばれています。喫煙や有害物質などが原因となり、気管支に慢性的な炎症が起こり、気管支の粘膜や肺の細胞が傷ついてしまう病気です。

急性・慢性気管支炎の治療傷ついた気管支の細胞を治療にて、元に戻すことは困難になります。しかし、慢性気管支炎や肺気腫の進行は緩やかですので、早期に適切な治療を受けることで進行を遅らせることが可能です。

慢性気管支炎の治療の基本は禁煙です。ニコチン代替療法なども条件によっては保険適用となります。

家庭や職場などでの受動喫煙が原因となっている場合には、家族や職場の協力が必要になります。息切れや咳・痰といった症状を軽減するには、気管支拡張薬や咳止め、去痰剤などが処方される場合があります。

高度な呼吸困難といった症状がある場合には自宅での酸素療法が導入されることがあります。また、慢性気管支炎では感染予防も大事となり、感染症によって急性気管支炎や上気道炎(風邪)を併発することで、気管支の炎症が進行してしまいます。

インフルエンザに対しては、予防的なワクチン接種が推奨され、日頃の手洗い・うがい・マスク着用などの感染予防策も大切になります。

喘息性気管支炎の治療

急性気管支炎を発症すると喘息と似たような症状がみられることがあり、これを喘息性気管支炎と呼びます。

気管支炎,吸入喘息性気管支炎は気管支が何らかの原因で腫れると気管支が狭くなり、喘息発作のような症状が現れます。このような症状に対しては、メプチンやプロカテロールや、サルタノールなどの気管支拡張剤が処方されます。

気管支炎の治療というものは原因に対する治療ではなく、気管支炎の症状を緩和または消失させるための対処療法が中心になります。

気管支炎は、薬を服用しても咳や痰といった症状が強いため、直ぐに効果が現れない場合がありますが、治療は継続が大切ですので、医師から処方された薬は必ず最後まで飲みきり、自分で勝手に止めてしまうことのないようにしましょう。

スポンサーリンク


気管支炎の薬

気管支炎の治療では、原因とされるものの除去というよりは、症状に対する対処療法が中心となります。

風邪で抗生物質が処方されることがありますが、気管支炎ではウイルス自体に抗生物質は効ないので通常は処方されません。

しかし膿性の鼻水が出る場、細菌性の気管支炎の可能性がある時には抗生物質を使用することがあります。他に気管支炎で処方される主な薬は咳や痰を止める薬、発熱の場合や筋肉痛や関節痛の場合は解熱鎮痛剤などが処方されます。

気管支拡張薬(気管支拡張剤)

気道を浄化させるために使用されます。

鎮咳薬

激しい咳を伴う患者に使われることがあります。

去痰薬

痰を切りやすくするために使用されます。

抗菌薬

細菌感染の合併を疑われる場合には使用されることがあります。(高齢者や基礎疾患を有している患者に対しては適宜使用されます)

重い症状の小児や喘鳴がある成人では、気管支を広げる吸入式気管支拡張薬を使用することで気道を広げ、喘鳴を緩和することができます。

また、咳や炎症を抑えるために定量噴霧式吸入器を用いて吸入することがあります。

気管支炎の吸入

気管支炎で処方されることの多い吸入薬には、主に下記の2つが挙げられます。
  • 気管支拡張薬
  • 吸入ステロイド薬
  • 上記の配合薬

気管支拡張薬

気管支を広げて呼吸の通りを良くするなどの効果が期待できるとされている薬です。処方されることが多いのが主に慢性気管支炎です。

気管支の細胞が傷ついて硬くなり、呼吸がしづらくなるのが慢性気管支炎です。硬くなって空気の通り道が狭くなった気管支を広げ、息をしやすくするのが気管支拡張薬の働きです。

気管支炎の吸入慢性気管支炎で使われる気管支拡張薬の吸入薬としては、抗コリン薬β2刺激薬などが挙げられます。いずれも自律神経系に作用するお薬ですので、医師の指示通りに使用することが大事です。

頻脈や動悸などといった副作用を起こす可能性があり、心疾患や高血圧・甲状腺機能亢進症・糖尿病などの持病がある方は、持病の方の主治医とも使用について相談しましょう。

これらの薬は慢性気管支炎では常用となることが多く、定量吸入器(決まった量が1回で噴霧される吸入器)で処方されます。

慢性気管支炎だけでなく、急性気管支炎で呼吸困難が増強した場合には、緊急処置として医療機関で噴霧型の吸入が行われることもあります。

また、小児の急性気管支炎で喘息の症状がある場合には、一時的な使用が検討されることがありますが、吸入が適切にできない時には、同様の効果があるとされる貼り薬が代わりに処方されることもあります。

慢性気管支炎だけでなく、急性気管支炎で呼吸困難が増強した場合には、緊急処置として医療機関で噴霧型の吸入が行われることもあります。

スポンサーリンク


吸入ステロイド薬

ステロイドとは副腎皮質ステロイドのことになります。

強い抗炎症効果を持つ薬として、様々な病気で使用されることの多い薬ですが、気管支炎では気管支の強い炎症を抑える目的で用いられます。

慢性気管支炎において、気管支拡張薬などの治療で病状が改善しない場合にも使われることがある薬です。

また、急性気管支炎の場合、気管支喘息やアレルギーを持病として持っている場合に用いられることがあります。

強い抗炎症作用を持つことから副作用に注意しなければならなく、肺炎など感染症をが考えられます。

このため、用法用量を守ることや吸入の前後には、うがいをするなど口内を清潔にすることが大事になります。

漢方薬

西洋医学では気管支におこる炎症を気管支炎と呼び、急性気管支炎と慢性気管支炎とに大きく分けて症状を見たり、治療を考えます。

気管支炎と漢方薬一方の漢方薬に代表される東洋医学では、病気に対する考え方が西洋医学と異なります。

東洋医学では、人間の体も自然の一部とされ、体の外(自然や環境など)に起きていることに影響し合いながら、体の中の陰陽バランスが保たれるように体は働いていると考えられています。

このような陰陽のバランスが崩れたり、病気の邪気から体を守るための仕組みが崩れる、体の生理的な働きを支える血気のバランスが崩れる、その流れの経絡が乱れると病気になると考えます。

東洋医学で病気を診断する場合、体の何のバランスが乱れたのか、体の生理的な流れの滞っている箇所や、弱っている箇所はないかといった観点から診断されます。

気管支炎には様々な状態があるため、漢方薬の処方といっても様々なものとなります。

気管支炎で処方される主な漢方薬

気管支炎の主な症状は、咳や痰、息切れなどです。

漢方で処方される薬には、主には以下のような症状を緩和する処方が多いようです。また、処方には数種類の漢方薬が組み合わされています。
  • 咳を和らげるはたらきをする
  • 痰のきれを良くする
  • 発熱に対して発汗を促す
  • 咳とそれによる胸の痛みを抑える
  • 咳とそれによる不眠やイライラ感を和らげる
  • アレルギーによる鼻水や咳を抑える

漢方薬で注意したいこと

最近、市販薬でも漢方薬が販売されており、西洋医学の医師から漢方薬を処方されることも増え、漢方薬への馴染みも深くなってきたのではないでしょうか。

東洋医学の考え方は、西洋医学の考え方と根本的に異なる部分があるため、漢方薬の処方は、体質の改善や生活環境の改善などと合わせた治療の一つだと考えられています。

そのため、短期に漢方薬を使用しても直ぐには効果が得られないこともあります。

また「漢方薬は自然の薬だから西洋医学の薬と比べると安全」と言われますが、漢方薬の種類によっては副作用(本来求めていた以外の効果が出る)があるものもあります。

漢方薬であれ、薬であることには違いはありませんので、医師の処方を受けたり、正しい用法容量を守ることが大切です。

スポンサーリンク


気管支炎の治療期間

急性気管支炎では、数日~3週間程度の間、咳や痰が続くのが主な症状となり、その原因はウイルスや細菌による感染症とされています。

この急性期気管支炎の治療期間の目安とされているのは、数日もしくは3~4週間とされています。

基本的に発症から3週間までを急性気管支炎、3週間を超えて8週間までを遷延性咳嗽(まんせいがいそう)と呼びます。

感染症の原因となるウイルスには特効薬がなく、対症療法が中心となることもあって、免疫が弱い小児(特に幼児)や高齢者においては重症化することもあり、肺炎など他の感染症を併発することで治療が長くなってしまうこともあります。

気管支炎の治療期間一方の慢性気管支炎ですが、たばこや空気などに含まれる有害物質が主な原因とされ、現在では肺気腫とともにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼ばれ、たばこの弊害として代表的な病気です。

慢性気管支炎は、大人に起こりやすい気管支炎だと言えます。

原因がはっきりしない咳や痰が3か月以上続くような場合には慢性気管支炎が疑われます。

慢性気管支炎と診断された場合、その治療は生涯に渡るものとなることがほとんどです。

長期間、気管支に起きた炎症により、気管支の粘膜に受けたダメージを元に戻すことは難しいとされているためです。

できるだけ病状が進行しないよう、または、症状ができるだけ和らげられるように、という目的で病状に合わせて治療が継続的に行われることになります。

気管支炎に良い食品

気管支炎に良い食べ物

気管支炎の症状を改善するためには、手洗いやうがい、マスクの着用、空気洗浄機、加湿器などの使用、また原因となっている刺激物質やアレルゲンを除去することが重要になります。

そんな気管支炎の症状を和らげるという食べ物があるのをご存知でしょうか。気管支炎に効果のある食べ物は2つあり、それは緑茶パイナップルなります。

気管支炎の原因は、ウイルスや菌による感染が主になりますが、緑茶にはそのウイルスや菌に対する殺菌作用があるのです。緑茶はうがいをしても効果があります。

冷たい緑茶だと気管支に刺激となり、逆に咳が止まらなくなることがありますので暖かい緑茶の方がすすめられます。

気管支炎,緑茶気管支炎,パイナップルもう一つの気管支炎に効果のある食べ物がパイナップルです。

パイナップルに含まれるタンパク質分解酵素が、痰を取り除いて気管支の筋肉を緩める効果があると言われています。

激しい咳が原因で息苦しいという気管支炎の症状をパイナップルは改善する作用が期待できるのです。

ちなみにパイナップルは生が最も効果があるようです。

逆に気管支炎に悪い食べ物もあり、香辛料のきつい食べ物や油っこい食べ物、味付けの濃い食品です。

これらは気管支に刺激を与える他に気管支を緊張させてしまうので避けた方が無難です。

スポンサーリンク


気管支炎と似た病気

咳喘息

風邪だから数日で良くなると思ったらだけが止まらない、自然治癒するか様子を見ていたが数週間以上も続いている、このような症状は気管支炎や咳喘息でよく見られる症状です。

気管支炎と咳喘息とでは何が違うのでしょうか?

気管支炎とは、気管支に炎症を起こしている状態となり、炎症は感染やけがなど体の組織が損傷を受けた時に起こる体の防御反応の一つです。これら気管支炎の代表的な症状がです。

冒頭で挙げたように、風邪の後に続いてひどい咳が数週間続く、というのは急性気管支炎ではよく見られる症状です。

また、風邪等も引いていないのに気が付いたら咳や痰がずっと(それも数か月ほども)続いている場合は、喫煙者によく見られる慢性気管支炎の可能性が考えられます。

咳喘息の主な症状は長引く咳

一方の咳喘息ですが、気管支に慢性的な炎症がみられたり、慢性的に気管支の粘膜が過敏になっている状態なことが考えられます。そのため、何らかの刺激を受けることで気管支の内腔が狭くなって咳が出るのです。

咳喘息この慢性的な炎症や気管支粘膜の過敏性については、
  • 風邪がきっかけとなる人
  • アレルギー
  • たばこ
  • 大気汚染
以上のようなことが原因となる方もいます。咳がおよそ2か月以上続いていると咳喘息と見なされます。

気管支炎との違いは、咳喘息では咳と一緒に痰が出ることが少なく、空咳であるケースが多くなります。

また、咳喘息が悪化する要因としては、何かの刺激がきっかけとなっいることが多く、例えば、アレルギー物質や刺激物・温度・季節・運動・時間帯(夜間や早朝)・ストレスなどが考えられます。

症状から見ると、発作性の違いや痰の有無などが気管支炎との違いとして考えられるのではないでしょうか。

咳喘息の治療

咳喘息と気管支炎では病態が違うため、治療方法も異なります。気管支炎では咳を抑えて痰を出やすくするといった対症療法が主になります。

咳喘息では気管支を拡げる薬を使用することで発作の軽減を目的とします。喘息の患者さんには風邪から気管支炎を併発することもあり、症状の違いだけでは見分けづらい部分もあります。

とくに小児や高齢者においては、気管支炎や喘息発作から重篤な呼吸困難に陥る可能性があるため、咳が長引くような時には専門医の受診が勧められます。

スポンサーリンク


気管支拡張症

気管支拡張症とは、何らかの原因によって気管支が太くなったり、袋のような形になるなど拡張することによる症状や、呼吸に支障を来す病気を気管支拡張症と呼びます。

気管支拡張症の原因

気管支拡張症の主な原因としては、気管支炎や肺炎を小児期に経験していたり、もしくは繰り返していた、先天的(生まれつき)に気管支に問題がある、さらには免疫異常などが挙げられます。

また、感染症は気管支拡張症の重要な原因でもあり、増悪させる要因にもなります。気管支がまだしっかりと発達していない乳幼児期に炎症等の病気を繰り返していると、気管支の粘膜が損傷を受けて弱くなることで気管支が拡張することが考えられます。

気管支拡張症の症状

気管支拡張症の症状は痰や咳です。粘膜が弱く傷つきやすいため、進行すると喀血血痰もみられることがあります。

また、気管支拡張症の患者さんは、風邪(上気道炎)にもかかりやすかったり、こじらせやすいことが多く、気管支炎や肺炎を繰り返しやすいのも特徴です。

気管支拡張症の治療

気管支拡張症は、気道粘膜の炎症性変化による病気です。傷ついて弱ってしまった気道粘膜は元の状態に戻すことは難しいことが言えます。そのため、症状の緩和や、今以上の悪化を防止するということが主な治療目標になります。

気管支拡張症気管支拡張症では細菌や真菌(カビの類)の感染も受けやすくなります。感染があるとさらなる気管支や肺の状態が悪化が予測され、万一、感染症が疑われる場合には、菌に対応した抗生物質や抗真菌薬び処方が選択されることが多くあります。

また、痰の分泌や切れをスムーズにするため、痰を切れやすくする薬や気道粘膜を整える薬が処方される場合も多くあります。喀血が見られる時には、止血剤が使用され、大量出血の場合には血管造影でカテーテル治療が選択される場合もあります。

呼吸機能に支障があり、酸素量の低下といった症状が見られる場合は酸素療法が検討されます。

薬物療法で症状の緩和や改善がみられない、または大量出血を繰り返すような場合には、外科的手術が検討されることもあり、その場合には拡張した気管支や肺を部分的に切除していきます。

気管支喘息

気管支炎も気管支喘息もともに気管支に起こる病気となり、咳や痰など症状もよく似ています。

気管支喘息においても、気管支に慢性的な炎症がみられる病気で単に喘息とも呼ばれることもあります。気管支喘息が気管支炎と異なるのは、好酸球という白血球による炎症であることが多いことが言えます。

好酸球とは、アレルギーに関連した白血球でもあり、気管支喘息の多くはアレルギー性のものになります。

また、気管支喘息では気管支に起きている炎症から空気の通り道が狭くなっていたり、気道が刺激に過敏になっていることが多く見られます。

そのため、何かしらの刺激を受けることで、発作的に呼吸困難・気道の閉塞感・喘鳴(呼吸とともにのどや胸がぜいぜいと鳴ること)・咳などといった症状が起きるのが気管支喘息の特徴です。

気管支喘息の症状

気管支喘息は、刺激物・有害物質・アレルギー物質・ストレスなどが引き金となって、喘鳴や咳・呼吸困難といった発作が起こることが考えられます。

気管支喘息気管支喘息においては、気管支の炎症がもととなっており、特に気管支が細い小児では急性気管支炎から喘鳴を伴う咳など、喘息の症状を起こすことがあります。

また、気管支喘息を持病として持っている人は感染によって気管支炎を起こしやすい状態なことが言え、慢性気管支炎では気管支喘息を併発することもあります。

肺炎

肺炎とは、肺に炎症を起こす病気の総称となります。肺炎の原因としては、感染症・食べ物の誤嚥・薬剤など様々なものがあります。病気の起こり方や原因がよく似ているのは、感染性の急性気管支炎と感染症の肺炎になります。

これらは部位が近いこともあり、併発(同時に感染すること)も見られ、感染の原因と考えられるは、ウイルス・細菌・マイコプラズマなど様々になります。

細菌感染では、肺炎球菌が肺炎を起こすことでよく知られていますが、時には急性気管支炎の原因にもなります。慢性気管支炎においても気道の抵抗力が落ちることで、肺炎を起こす可能性はあります。

また、気管支炎と肺炎では症状が似ている部分もあり、いずれも主な症状は咳や痰、呼吸困難感などが挙げられます。

気管支炎と肺炎の違い

気管支炎と肺炎では何が違うのでしょうか?気管支炎では気管支の粘膜が過敏であったり、気管支が炎症で腫れることで激しい咳が多くみられます。

気管支炎と肺炎の違い気管支炎は肺炎と比べると呼吸器としては上部の炎症となります。また、感染性肺炎と比べて急性気管支炎は重症度が低いことが多く、対処療法や自宅療養で済むことも少なくありません。

慢性気管支炎でも進行が非常に緩やかなので初期段階では症状が乏しいことがあります。

一方の肺炎は呼吸器としては最深部での炎症となり、肺炎の重症度は呼吸状態に直結しやすいことが言えます。

気管支炎よりも症状が強いとは限りませんが、肺炎では呼吸困難など重症化しやすく、酸素療法など入院が必要となることが多くなります。

とくに高齢者や乳幼児などでは命に関わることもあり、日本人の死亡原因の第3位が肺炎とされています。

スポンサーリンク


参考文献等

  • 小児慢性特定疾病情報センター「慢性呼吸器疾患の疾患一覧」
    東京都世田谷区大蔵2-10-1
    https://www.shouman.jp/disease/search/group/list/03/%E6%85%A2%E6%80%A7%E5%91%BC%E5%90%B8%E5%99%A8%E7%96%BE%E6%82%A3
  • 日本呼吸器学会「急性気管支炎」
    東京都文京区本郷3-28-8
    http://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=3
  • 東京都ども医療ガイド「気管支炎-解説-」
    東京都新宿区西新宿二丁目8-1
    http://www.guide.metro.tokyo.jp/sick/kikanshi/index.html
  • 藤田医院「咳が止まらない 咳外来の実際」
    京都府京都市上京区大宮通中立売上ル糸屋町203
    http://www.fujitaiin.net/cough/

気管支炎の関連書籍

  • 長引くセキはカゼではない著者:大谷義夫
    その長引く咳の正体を呼吸器専門医がわかりやすく解説。最近多い「セキぜんそく」「COPD」「肺炎」の3つの病気が原因?
 
 

スポンサーリンク

HOME